イノコスの「KAWARA板ネット」と「3rdNET」を連携させ、サイネージにライブ映像を放映する
弊社イノコスでは、複数のデジタルサイネージを一括管理可能な「KAWARA板ネット」と、お手軽に映像のウェブ配信が行える映像配信プラットフォーム「3rdNET」をサービスとしてご提供しております。今回は、これら２つのサービスを連携させた使い方をご説明させて頂きます。
そもそも、サイネージの「KAWARA板ネット」の大きな強みなのが、映像に強いという点。ストレージにローカルで保存されている動画を再生するのに加え、ウェブ上の動画やライブ映像もサイネージに表示させることができます。もちろん、「3rdNET」で配信されている動画やライブ映像をKAWARA板ネットに表示させることも可能です。
INDEX
「KAWARA板ネット」と「3rdNET」を連携させて出来ること
例えば、3rdNETとKAWARA板ネットを連携させ組み合わせることにより、下記のことが出来るようになります。
- 本社で開催されるセミナーや会議を、各地方の支社のサイネージに配信
- 本店でのイベントを3rdNETでライブ配信し、各店舗のサイネージに投影
- 地方ローカルなイベントのライブを、全国のアンテナショップにあるサイネージに配信
- 定点カメラ映像をサイネージに表示
- スポーツや音楽ライブを地方の拠点の会場に配信 (パブリックビューイングとしての活用)
構成
今回の記事では、パソコンからライブ配信ソフト「OBS」を使って、3rdNETのクラウドに映像を配信します。そして、3rdNETからのライブ映像を、オフィス内に設置してあるKAWARA板ネットのデジタルサイネージに表示を行います。
パソコンからRTMPで、フルHDの映像を3rdNETのクラウドに配信。そして、3rdNETからKAWARA板ネットのサイネージには、HLSで映像を配信。
KAWARA板ネットと3rdNETの連携手順
KAWARA板ネットと3rdNETを連携させるのはとても簡単です。
いくつかの手順を踏むことにより、3rdNETに配信している映像を、KAWARA板ネットの各サイネージに表示させることができます。
① 3rdNETのポータル画面で、ライブ配信に必要な情報を取得する
KAWARA板ネットと3rdNETを連携させ、3rdNETを介してKAWARA板ネットに映像配信を行うためには、まずは3rdNETを使ったライブ配信に必要な情報を取得する必要があります。情報を取得するには、3rdNETご契約者様へ提供される「3rdNETポータル」へアクセスしていただき、「Live管理画面」より、ライブ映像の送信先である「入力アドレス」と、3rdNETからの映像をKAWARA板ネットが受信するための「視聴アドレス」を取得します。
「入力アドレス」は、配信側であるエンコーダやOBS等の配信ソフトで使用し、「視聴アドレス」は、視聴側であるKAWARA板ネットの設定で使用しますので、忘れずに控えておいてください。
② KAWARA板ネットの管理ポータルで、3rdNETのライブをコンテンツとして登録する
次の手順では、KAWARA板ネットのご契約者様に提供される「KAWARA板ネット ポータル」で作業を行います。この作業では、3rdNETポータルで取得した3rdNETの視聴アドレスを、KAWARA板ネットのコンテンツとして登録します。KAWARA板ネットのポータルサイトの設定は、下記の手順で行います。
①「メディア」メニューの中から「動画」を選択
②「動画/YouTube/Powerpointを追加」ボタンをクリック
③動画のソースから「ストリーム」を選択
④URLの入力欄に、3rdNETのポータルで取得した「視聴アドレス」を入力
⑤入力が完了したら「追加」をクリック
⑥KAWARA板ネットのポータル上で表示する
ライブストリームの名前を入力
設定が完了したら「保存」ボタンをクリックします。
以上の手順で、3rdNETとKAWARA板ネットの連携が完了いたしました。
KAWARA板ネットのレイアウトに3rdNETのライブ映像を貼り付ける
早速、KAWARA板ネットに登録した3rdNETのライブを、サイネージのレイアウトに追加してみましょう。
①KAWARA板ネットのサイネージレイアウト編集画面の「挿入」ボタンをクリック
②画面右部に「挿入」メニューが表示されるので、「Video」を選択
③「動画を挿入」メニューが開くので、「Media」を選択
※「ストリーム」を選択することにより、こちらのメニューからでも、3rdNETの視聴アドレスをKAWARA板ネットに登録し、ライブ映像をレイアウト上にそのまま追加することもできます。
④先程追加した3rdNETのライブ映像を選択し、「Insert (挿入)」ボタンをクリック
すると、レイアウト編集画面に3rdNETのライブ映像が追加されるので、レイアウト上のお好みのサイズや位置にライブを配置し、「保存」ボタンをクリックします。
これで、サイネージのレイアウトに3rdNETのライブ映像を配置させることができました。
なお、KAWARA板ネットでは、ライブ配信を含めて、1つのレイアウトに配置できる動画の数は1つまでである点にご注意ください。
3rdNETにライブ映像を配信
今回は、無料のライブ配信ソフト「OBS」を用いて、パソコンから3rdNETにライブ映像を送信します。
もちろん、OBSの他にも、RTMPもしくはSRTの映像伝送プロトコルに対応したエンコーダや配信ソフトであれば、3rdNETにライブ映像を配信することが可能です。
OBS側の設定
OBSの配信設定の「サーバー」と「ストリームキー」の欄に、先程3rdNETポータルで取得した「入力アドレス」を入力します。※ストリームキーは「入力アドレス」の末尾にあります。
設定が完了したら、OBSの「配信開始」ボタンをクリックして、3rdNETへのライブ映像の送信を開始します。
今回は、画像のように、弊社イノコスのオフィスの社内風景 (観葉植物)を3rdNETへOBSをつかって配信してみます。
先程作成した、3rdNETのライブ配信が挿入されたレイアウトを、弊社オフィスの会議室にあるKAWARA板ネットのサイネージに送信しました。
結果、問題なく、パソコンから3rdNETに配信している観葉植物のライブ映像が、KAWARA板ネットのサイネージに表示させることが出来ました。
※今回は、会議室にある1つのサイネージだけに3rdNETからのライブ映像を表示させましたが、本来は、お客様が管理されている全てのKAWARA板ネットのデジタルサイネージに、3rdNETからのライブを一括で流すことも出来ます。
ふなっしー2022年9月にイノコスへ入社。元々「IT」と「映像配信」の分野に強い興味があり、両方の分野で仕事ができるイノコスに惹かれて入社。イノコスに入る前はアメリカで学生をやっており、高校から大学までアメリカで過ごしたイノコスのU.S.逆輸入ファイター。営業チームのメンバーではあるが、技術の仕事もよく任される。社内での愛称は「ふなっしー」。好きな食べ物は寿司。